LuAITools.com
Submit
AI コーディング

Cline

Clineは、コードエディター上でコードの作成・修正・デバッグを支援するAIプログラミングアシスタントです。

公式サイト

🤖Clineとは?

Clineは、ソフトウェア開発の作業をAIに任せられるオープンソースのAIコーディングエージェントです。単にコードを補完するだけではなく、プロジェクト内のファイルを読み取り、コードを書き換え、ターミナルでコマンドを実行し、テストやデバッグまで進められます。

Clineの前身は「Claude Dev」というVS Code拡張機能で、2024年に開発が始まり、2024年10月にClineへ名称変更されました。現在はVS Codeだけでなく、JetBrains、Cursor、Windsurf、CLI、macOS・Windows向けデスクトップアプリ、SDKなどへ対応範囲を広げています。

最大の特徴は、特定のAIモデルだけに縛られないことです。Claude、GPT、Gemini、DeepSeekなどのクラウドモデルだけでなく、OpenRouter、AWS Bedrock、Google Vertex AI、Ollama、LM Studioなども利用できます。自分でAPIキーを用意する「BYOK(Bring Your Own Key)」にも対応しています。

つまりClineは「AIにコードを書いてもらうツール」というより、自分の開発環境の中でAIに実際の開発作業をさせるためのエージェント基盤と考えると分かりやすいでしょう。

Cline
Cline

📌Clineの基本情報

サービス名 Cline
開発元 Cline Bot Inc.
前身 Claude Dev
開発開始 2024年
Clineへの名称変更 2024年10月
カテゴリー AIコーディングエージェント / 開発者向けAIツール
主な用途 コード生成、修正、リファクタリング、テスト、デバッグ、ブラウザ操作、開発自動化
対応環境 VS Code、Cursor、Windsurf、JetBrains、CLI、macOS、Windowsなど
ライセンス Apache 2.0

Clineは2026年1月時点で複数のエディタを合わせて500万インストールを突破し、現在の公式サイトでは全プラットフォーム合計11M+インストールを掲げています。GitHubの公開リポジトリも大きなスター数を集めており、オープンソースのAIコーディングエージェントとして大きな開発者コミュニティを持っています。ただし、インストール数と実際のアクティブユーザー数は同じではありません。

⚙️Clineの主な機能

1. コードの生成・編集

自然言語で作りたい機能を説明すると、Clineがプロジェクトを調査したうえで必要なファイルを作成・変更できます。1つのファイルだけでなく、関連する複数ファイルをまとめて変更できるのが特徴です。

2. プロジェクト全体の理解

ファイル構成、依存関係、既存コードなどを確認しながら作業できます。「このプロジェクトで認証処理がどこにあるか調べて」のような調査から始められるため、既存サービスの改修にも向いています。

3. ターミナルコマンドの実行

Clineはターミナルを操作して、パッケージのインストール、テスト、ビルド、開発サーバーの起動などを実行できます。コマンド実行にはユーザーの承認を求める仕組みがあり、AIにすべてを無条件で実行させる設計ではありません。

4. Plan / Actモード

複雑な作業では、最初にPlanで実装方法を整理し、その内容を確認してからActで実際の変更を行えます。いきなり大量のファイルを変更させたくない場合に便利です。

5. ブラウザ操作・Web開発支援

Webアプリの開発では、ブラウザを利用してページを確認し、実行時の問題を調査できます。画面の不具合やフロントエンドの動作確認など、コードだけでは判断しにくい問題にも対応できます。

6. MCPによる機能拡張

Model Context Protocol(MCP)を利用して、外部ツールやデータソースをClineに追加できます。たとえばJira、データベース、クラウド環境などと接続し、AIエージェントから利用できるようにすることが可能です。

7. チェックポイントと復元

Clineは作業中の変更をチェックポイントとして保存し、変更前後の差分を確認できます。AIが予想外の変更をした場合に、以前の状態へ戻せるのは実際の開発で役立ちます。

8. CLI・CI/CD・SDK

Clineはエディタ内だけでなく、CLIから利用できます。CI/CD、定期実行、自動コードレビューなどにも利用でき、SDKを使って独自のAIエージェントや業務ツールを構築することもできます。

Clineの特徴と他のAIコーディングツールとの違い

オープンソースであること

ClineはApache 2.0ライセンスで公開されているオープンソースプロジェクトです。一般的なAIコーディングサービスのように、提供会社が用意した1つのAIモデルだけを使う設計ではありません。

モデルを自分で選べる

Claude、GPT、Gemini、DeepSeekなど、複数のモデルやプロバイダーを選択できます。さらにOllamaやLM Studioなどのローカルモデルにも対応しています。

例えば、難しいリファクタリングでは高性能モデル、簡単なコード修正では低コストモデルというように、作業ごとにモデルを変えられます。

AIの操作を人間が確認できる

Clineは「AIに全部任せて結果だけ受け取る」というより、ファイル変更やコマンド実行のタイミングで人間が確認できる設計です。AIエージェントを使いながらも、開発者が最終的なコントロールを維持しやすい点が特徴です。

エディタだけに閉じていない

VS Code拡張機能から始まったClineですが、現在はCLI、デスクトップアプリ、JetBrains、SDKなどへ展開されています。同じエージェント基盤を複数の開発環境から利用できることも特徴です。

💼Clineの実際の使用シーン

👨‍💻 プログラミング

Webアプリ、バックエンド、API、Pythonスクリプト、データ処理ツールなどの開発に利用できます。特に複数ファイルにまたがる機能追加と修正に向いています。

🐛 デバッグ

エラーを貼り付けるだけでなく、Cline自身にプロジェクトを調査させ、問題のあるコードを特定し、修正後にテストまで実行させることができます。

🔄 リファクタリング

古くなったコードを整理したり、複数のファイルにまたがる処理を変更したりする作業に向いています。大きな変更を行う場合はPlanモードを先に使うと安全です。

🎨 Webデザイン・フロントエンド

Clineは画像編集ツールではありませんが、HTML、CSS、React、Vueなどを使ったWeb UIの実装には利用できます。画面をブラウザで確認しながら修正する使い方もできます。

📊 データ分析

CSVやExcelなどのデータを扱うスクリプトを作ったり、Pythonで集計処理を実装したりできます。分析そのものより、「データを処理するプログラムを作って実行する」という使い方が得意です。

🏢 業務自動化

定期的なデータ処理、ファイル整理、レポート生成、API連携など、繰り返し発生する作業をスクリプト化する用途にも使えます。CLIを使えばCI/CDや定期実行にも組み込めます。

📝 文章・マーケティング

文章作成そのものを目的にするならClineは第一候補ではありません。ただし、Webサイトのコンテンツを大量に生成・変換するスクリプト、SEOデータの加工、CSVを使ったコンテンツ管理など、「文章+コード」が絡む仕事では便利です。

🚀Clineの使い方

Step 1:開発環境を用意する

最も分かりやすい方法はVS CodeにCline拡張機能をインストールすることです。VS Codeの拡張機能画面でClineを検索してインストールします。

Step 2:Clineを開く

インストール後、VS Codeのサイドバーに表示されるClineを開きます。コマンドパレットからClineを起動することもできます。

Step 3:AIモデルを設定する

Clineの設定画面から利用するプロバイダーを選びます。自分のAPIキーを設定する方法、Cline側の課金を利用する方法、ClinePassを利用する方法、OllamaやLM Studioなどのローカルモデルを使う方法があります。

Step 4:プロジェクトを開く

開発したいプロジェクトをVS Codeで開きます。既存プロジェクトの場合は、最初からコードを変更させるのではなく、まず構造を調査させるのがおすすめです。

Step 5:最初はPlanモードを使う

例えば「このプロジェクトにユーザー登録機能を追加したい。まず既存の認証処理とデータベース構造を調査し、変更が必要なファイルと実装方針を説明してください。まだコードは変更しないでください」と指示します。

Step 6:内容を確認してActへ

計画に問題がなければActモードへ切り替え、実際のコード変更を開始します。ファイル変更やターミナルコマンドが発生した場合は、内容を確認しながら許可できます。

Step 7:テストする

最後に「関連するテストを実行し、失敗した場合は原因を調査して修正してください」と依頼します。ここまで行って初めて、AIに開発作業を任せたメリットを十分に活かせます。

💡Clineをうまく使うためのコツ

「作って」だけで終わらせない

「ログイン機能を作ってください」だけでは、AIがどの認証方式を採用するか判断する余地が大きくなります。既存技術、変更範囲、禁止事項、テスト方法まで指定したほうが結果は安定します。

最初に調査させる

大きなプロジェクトでは、最初に「変更しないで調査だけしてください」と指示するのが有効です。現在の構成を把握してから実装に入ったほうが不要な変更を減らせます。

プロジェクト固有のルールを設定する

コーディング規約、使用禁止ライブラリ、命名規則、テスト方法などをルールとして設定しておけば、毎回同じ説明をする必要がありません。

タスクを小さく区切る

「ECサイトを完成させて」のような巨大な指示は避け、「商品API」「商品一覧」「カート処理」「決済処理」のように分割します。AIの作業範囲が明確になり、途中で問題が発生しても原因を追いやすくなります。

コストを確認する

Clineでは利用するAIモデルによって推論費用が発生します。長い会話や巨大なコードベースを何度も読み込ませるとコストが膨らむ可能性があります。簡単な作業には低コストモデルを使い、難しい作業だけ高性能モデルへ切り替える方法が現実的です。

AIの変更を必ずレビューする

「AIがテストを通したから安全」と考えるのは危険です。特に認証、決済、権限管理、データ削除、データベース変更などは、テストが成功していても人間がコードを確認してください。

💻Clineのインストール方法

環境 対応状況 主な使い方
VS Code 対応 拡張機能として利用
Cursor 対応 VS Code系環境で利用
Windsurf 対応 VS Code系環境で利用
JetBrains 対応 IntelliJ IDEA、PyCharm、WebStormなど
macOS 対応 デスクトップアプリ
Windows 対応 デスクトップアプリ
CLI 対応 ターミナル、CI/CD、スクリプト
iOS 専用アプリが中心ではない デスクトップ・CLI中心の開発ツール
Android 専用アプリが中心ではない デスクトップ・CLI中心の開発ツール
ブラウザ拡張 主用途ではない IDE・CLI・デスクトップが中心

ClineはもともとVS Code拡張機能として広まりましたが、現在はCLI、デスクトップアプリ、JetBrainsなどへ対応範囲を拡大しています。スマートフォン向けの一般ユーザー用アプリというより、PC上の開発環境で利用するAIツールと考えたほうが適切です。

💰Clineの料金・価格

Clineは料金体系を理解してから使ったほうがよいAIツールです。Cline本体のオープンソース版は無料ですが、AIモデルを利用するための推論費用は別に発生する場合があります。

無料・オープンソース版

Cline自体は無料で利用できます。自分でOpenAI、Anthropic、Google、OpenRouterなどのAPIキーを設定すれば、利用したモデルの料金を各プロバイダーへ支払う方式です。

Cline Provider

Cline側が提供するモデル利用環境を選択する方法もあります。複数のAPIサービスを個別に契約・管理したくないユーザーにとっては、設定を簡単にできるメリットがあります。

ClinePass

ClinePassは月額9.99ドルのプランで、対象となるコーディングモデルを定額型で利用できます。対象モデルや利用量には条件があるため、大量に使う場合は実際の利用上限を確認する必要があります。

Enterprise

企業向けにはカスタム料金のEnterpriseプランがあります。SSO、RBAC、集中管理、監査、利用ポリシー、SLA、専用サポートなど、組織でAIコーディングを管理するための機能が用意されています。

つまりClineは「月額料金を払えばAIがすべて無制限」というタイプではありません。無料のCline本体に、利用するAIモデルの費用を組み合わせるという考え方を理解しておくと分かりやすいでしょう。

👥Clineに向いている人

  • プログラマー:実装、修正、デバッグ、リファクタリングを高速化したい人
  • 個人開発者:少人数でWebサービスやアプリを開発したい人
  • 学生:コードを読みながらAIに理由を説明してもらいたい人
  • スタートアップ:少人数でプロトタイプを素早く作りたいチーム
  • フロントエンド開発者:UIを実装し、ブラウザ上で確認しながら修正したい人
  • DevOps・インフラ担当者:CLIやCI/CDにAIエージェントを組み込みたい人
  • 企業の開発チーム:AIモデル、API、権限、利用状況を自社で管理したい組織

逆に、プログラミングをほとんどしない普通のユーザーが文章を書いたり質問したりする目的なら、Clineは少し複雑です。その用途なら一般的なAIチャットサービスのほうが使いやすいでしょう。

🌍Clineの世界での利用状況

Clineは2026年1月に、VS Code、JetBrains、Cursor、Windsurf、Open VSXなどを合わせて500万インストールを突破したと発表しました。現在の公式サイトでは、全プラットフォーム合計で1,100万以上のインストールを掲げています。

VS Code Marketplace単体でも数百万規模のインストールが確認されています。また、GitHub上のClineリポジトリも多数のスターを集めており、オープンソースのAI開発ツールとして大きな開発者コミュニティを形成しています。

ただし、インストール数はダウンロードされた回数を示す数字であり、現在も利用しているユーザー数とは異なります。また、Clineは国別のアクティブユーザー数を詳細には公開していないため、日本、米国、中国などの利用者数を正確に比較することはできません。

対応している開発環境を考えると、Clineは特定地域向けのサービスではなく、世界中のソフトウェア開発者を対象としたツールです。特にオープンソース、AIエージェント、複数モデルを使い分けたい開発者から注目されています。

⚖️Clineのメリット

1. オープンソースで自由度が高い

特定企業のAIモデルだけに固定されず、複数のモデル、API、ローカルモデルを選べます。

2. エージェントとして実際に作業できる

コードを書くことだけでなく、ファイル操作、コマンド実行、テスト、ブラウザ確認まで一連の作業を進められます。

3. 人間が操作を確認できる

AIに完全に任せるのではなく、ファイル変更やコマンド実行を確認しながら進められます。

4. 開発環境の選択肢が多い

VS Code、Cursor、Windsurf、JetBrains、CLI、デスクトップアプリなど、複数の環境で利用できます。

5. MCPによる拡張性が高い

外部サービスや独自ツールをAIエージェントへ接続できるため、コーディング以外の開発ワークフローにも広げられます。

⚠️Clineのデメリット

1. AIモデルの料金管理が必要

Cline本体が無料でも、APIを使えば推論料金が発生します。大きなプロジェクトで大量のコンテキストを処理すると、費用が増える可能性があります。

2. 初心者には設定項目が多い

APIキー、モデル、プロバイダー、MCPなどを自分で選べる反面、AIツールに詳しくない人には最初の設定が少し複雑です。

3. AIの変更を監視する必要がある

エージェント型ツールなので、間違った指示をすると変更範囲も大きくなる可能性があります。重要なプロジェクトでは人間によるレビューが必要です。

4. 文章作成だけなら機能過多

Clineは開発作業を中心に設計されています。ブログ記事、メール、翻訳、一般的な質問だけをしたいユーザーには、よりシンプルなAIサービスのほうが向いています。

🔍Clineと主要AIコーディングツールの比較

項目 Cline GitHub Copilot Cursor Codex
コード生成
エージェント型開発
複数ファイル編集
モデル選択
BYOK
ローカルモデル
MCP
オープンソース × × ×
主な特徴 自由度・モデル選択・拡張性 GitHub・IDE統合 AI中心の開発環境 OpenAIのエージェント環境

この比較で重要なのは、単純に「どれが一番高性能か」を決めることではありません。Clineはオープンソース、モデル選択、BYOK、ローカルモデル、MCPを重視するユーザーに向いた設計です。

GitHubを中心とした開発フローを重視する場合はGitHub Copilot、AIネイティブなエディタ体験を重視する場合はCursor、OpenAIのエージェント環境を中心に開発したい場合はCodexというように、普段の開発スタイルによって選択肢が変わります。

🧪Clineを実際に使うなら、この指示から始める

最初から大きな機能を作らせるより、まずプロジェクトを理解させることをおすすめします。

おすすめの最初の指示例:

「このプロジェクトの構成を調査してください。主要なディレクトリ、使用しているフレームワーク、データベース、認証方式、主要なAPIを整理してください。まだファイルを変更しないでください。最後に、現在のアーキテクチャ上で注意すべきポイントを簡潔に説明してください。」

その結果を確認した後に、具体的な実装タスクへ進みます。これだけでも、AIがプロジェクトを理解しないままコードを書き始めるケースを減らせます。

さらに「変更したファイルを最後に一覧表示する」「テストを実行する」「エラーが出た場合は修正する」「既存APIの仕様は変更しない」といった条件を最初から伝えておくと、実務で使いやすくなります。

🎯Clineは使う価値がある?

Clineは、AIにコードを書かせたいだけの人には少し複雑です。しかし、AIに「開発作業そのもの」を進めてもらいたい人には実用性の高い選択肢です。

特に、既存コードを調査する、複数ファイルを変更する、ターミナルでテストする、ブラウザで動作を確認する、といった作業を頻繁に行う開発者なら、Clineのエージェント機能を活かしやすいでしょう。

また、Clineの価値はAIモデルそのものだけではありません。Claude、GPT、Gemini、DeepSeekなどを状況に応じて選べること、APIキーを自分で管理できること、ローカルモデルも利用できること、MCPで機能を拡張できることが、Clineを他のAIコーディングツールと区別するポイントです。

反対に、AI開発ツールの設定をできるだけ減らしたい人や、コードを書くより文章作成・検索・相談をしたい人には、Clineの自由度は負担になる場合があります。

結論として、Clineは「AIにコードを生成させるための無料ツール」と考えるより、「好きなAIモデルを選びながら、自分の開発環境でAIエージェントを動かすためのオープンな開発基盤」と理解すると、その特徴が分かりやすくなります。

📊Clineの基本情報まとめ

サービス名 Cline
開発元 Cline Bot Inc.
前身 Claude Dev
公開時期 2024年
カテゴリー AIコーディングエージェント
主な用途 コード生成、開発、デバッグ、テスト、レビュー、自動化
対応環境 VS Code、Cursor、Windsurf、JetBrains、CLI、macOS、Windowsなど
料金 Cline本体は無料。AIモデルの利用料金は選択したプロバイダーやプランによって異なる
ClinePass 月額9.99ドル
利用規模 公式発表で全プラットフォーム合計1,100万以上のインストール
主な対象 開発者、個人開発者、学生、スタートアップ、企業の開発チーム

コメント