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AI コーディング

Zed

Zedは、AIコーディング機能を統合した高性能コードエディターで、高速な開発とコラボレーションを実現します。

公式サイト

Zed(ゼッド)は、Zed Industriesが開発する高速・軽量なAIネイティブコードエディターです。RustとGPUアクセラレーションをベースに設計されており、コード編集だけでなく、AIエージェント、Git、ターミナル、リアルタイム共同編集などを一つの環境で扱えます。

特に特徴的なのは、AIを単なるコード補完機能として扱うのではなく、実際の開発作業を進める「AIエージェント」として組み込んでいることです。コードの作成、修正、リファクタリング、テスト、ターミナル操作などをAIに依頼しながら、人間が内容を確認して開発を進められます。

日本でAIコーディングツールを探している人にとっては、CursorやVisual Studio Codeと比較されることが多い製品ですが、Zedは「AI機能を追加したコードエディター」というより、最初からAIとの共同開発を想定して設計されたコードエディターと考えると分かりやすいでしょう。

Zed
Zed

📌1. Zedとは?開発会社・公開時期・製品の位置付け

Zedを開発しているのはZed Industriesです。Zedの開発チームには、Atomの開発に関わったメンバーや、構文解析ライブラリとして知られるTree-sitterの開発者などが参加しています。

Zedは2023年3月にベータ版として公開されました。開発当初から、一般的なコードエディターとは異なる高速な操作感とリアルタイム共同編集を重視して設計されています。

その後、AI機能が本格的に追加され、AIチャット、コード編集支援、AIエージェント、AIによる編集予測などがZedの主要機能になりました。2026年にはZed 1.0が公開され、macOS、Windows、Linuxを対象とした本格的な開発環境として展開されています。

Zedが解決しようとしている問題は、単純に「コードを早く書く」ということだけではありません。現在のソフトウェア開発では、コードエディター、ターミナル、Git、AIチャット、AIエージェント、ドキュメントなど、複数のツールを行き来する場面が増えています。

Zedは、こうした作業を一つの開発環境にまとめながら、エディターそのものの動作速度も維持することを目指しています。

簡単に言うと: Zedは「AIにコードを書かせるためだけのツール」ではなく、人間とAIエージェントが一緒にソフトウェアを開発するための高速コードエディターです。

⚙️2. Zedの主な機能

AIエージェント

Zedの中心的な機能です。自然言語で指示を出すと、AIエージェントがプロジェクトのコードを確認し、必要なファイルを編集したり、コードを追加したりできます。

AIコード編集

既存コードの修正、リファクタリング、関数の変更、コードの説明などをAIに依頼できます。単純なコード補完だけではなく、現在のコードを理解したうえで変更を提案できるのが特徴です。

AI Edit Predictions

次に行う可能性が高い編集操作をAIが予測して、コード入力を支援します。単語単位の補完だけでなく、複数箇所の変更やカーソル移動など、開発者の次の操作を予測する方向に設計されています。

Parallel Agents

複数のAIエージェントを並行して利用できます。例えば、一つのエージェントにバグ調査を依頼し、別のエージェントにテスト作成を依頼するといった使い方が可能です。

複数AIモデルへの対応

Zed独自のホスト型モデルだけでなく、外部AIプロバイダーのAPI、ローカルモデル、外部AIエージェントなどを利用できます。AIモデルを一つに固定したくない開発者には便利な仕組みです。

Git・ターミナル

コード編集だけでなく、Gitによるバージョン管理やターミナル操作も同じ環境から行えます。AIエージェントにターミナル作業を依頼することもできます。

リアルタイム共同編集

ZedはAIだけでなく、人間同士の共同開発も重視しています。複数の開発者が同じコードベースを見ながら作業するようなチーム開発にも利用できます。

デバッグ・開発ツール

通常のコードエディターとして必要になるデバッグ、SSH、Gitなどの開発機能にも対応しています。AIだけに頼らず、従来型の開発作業もZedの中で進められます。

🚀3. Zedの主な特徴・メリット

動作の軽快さを重視

Zedの最大の特徴の一つが速度です。Rustを中心に開発され、GPUアクセラレーションを活用した独自のUI基盤が採用されています。

AI機能が増えるとコードエディターそのものが重くなりやすいですが、Zedはエディターの基本操作を軽快に保つことを開発思想の一つにしています。

AIを開発環境の中心に置いている

従来のエディターでは、AI機能を拡張機能として追加するケースが多くありました。ZedではAIエージェントを開発環境の中心的な機能として扱っています。

複数のAIエージェントを利用できる

Zedは特定のAIモデルだけに依存する設計ではありません。複数のAIモデルや外部エージェントと連携できるため、開発者が用途に応じてAIを使い分けられます。

オープンソース

Zedのエディター本体はオープンソースとして公開されています。内部の仕組みを確認できることや、開発者コミュニティとの距離が近いことも特徴です。

共同開発とAI開発を両立

ZedはAIだけに焦点を当てた製品ではありません。人間同士の共同編集とAIエージェントによる開発を同じ環境で扱える点も、他のAIコードエディターとは少し違う部分です。

💻4. Zedの使用シーン

Zedは基本的にプログラミング・ソフトウェア開発向けのAIツールです。文章作成や画像生成をメインにするAIサービスとは用途が異なります。

  • Web開発: React、Next.js、Vue、Node.jsなどの開発
  • Python開発: API、データ処理、AI・機械学習関連のコード作成
  • AIアプリ開発: LLM API、RAG、AIエージェントなどの実装
  • バグ修正: エラーの原因調査とコード修正
  • リファクタリング: 古いコードの整理や構造変更
  • テスト作成: 既存コードを分析してテストコードを生成
  • コードレビュー: AIにコードの問題点をチェックさせる
  • 個人開発: AIを使ってWebサービスやアプリを短期間で制作
  • チーム開発: 人間同士の共同編集とAIエージェントを組み合わせる

例えば個人開発者なら、「ログイン機能を作る」だけでなく、「現在の認証処理を調査して問題点を整理し、その後に修正してテストまで実行する」といった一連の作業をAIに依頼できます。

一方、営業、マーケティング、一般事務など、普段コードを書かないユーザーにとっては、Zedを導入するメリットは限定的です。

🛠️5. Zedの使い方

Step 1:Zedをインストール

まずWindows、macOS、LinuxのいずれかにZedをインストールします。

Step 2:プロジェクトを開く

普段使っているGitリポジトリや開発プロジェクトをZedで開きます。新しいプロジェクトを作ってゼロから開発することもできます。

Step 3:AIを設定

Zedでは、Zedが提供するAIモデル、外部AIサービス、APIキー、ローカルモデルなどから利用方法を選択できます。

Step 4:AI Agentを起動

Agent Panelを開き、AIに作業内容を伝えます。

指示例:
「このプロジェクトのログイン処理を調査してください。まず関連ファイルと現在の処理フローを説明し、問題点があれば修正案を提示してください。確認するまでコードは変更しないでください。」

Step 5:AIの提案を確認

AIがコードを変更した場合は、差分を確認します。変更内容が意図したものと一致しているかを確認してから採用します。

Step 6:テストを実行

AIにテストコードの作成やテスト実行を依頼します。エラーが発生した場合は、そのエラーメッセージをAIに渡して修正を進めることもできます。

Step 7:Gitでコミット

動作確認が終わったら、変更内容をGitにコミットします。AIエージェントを使った開発では、変更を小さな単位でコミットしておくと後から問題を追いやすくなります。

💡6. Zedを効率よく使うためのコツ

最初からコードを書かせない

既存プロジェクトをAIに変更させる場合、最初から「修正して」と依頼するより、「まずプロジェクト構造を調査してください」と依頼するほうが安全です。

目的・制約・技術を具体的に伝える

「ログイン機能を作って」よりも、「ReactとTypeScriptを使用し、既存のAPI構造を変更せず、フォームバリデーションとエラーメッセージを追加してください」と指示したほうが結果を確認しやすくなります。

AIに変更範囲を指定する

「必要なファイルだけ変更してください」「データベース構造は変更しないでください」など、触ってほしくない部分を明確にすると、予想外の変更を減らせます。

一度に大きな仕事を任せない

「ECサイトを全部作る」よりも、「商品一覧」「商品詳細」「カート」「注文処理」のようにタスクを分けるほうが、AIの出力を確認しやすくなります。

テストまでセットで依頼する

コードを書かせて終わりにせず、「実装後にテストを作成し、テストを実行してください」と依頼すると、AIによる実装ミスを発見しやすくなります。

AIに作業内容を説明させる

複数ファイルを変更させた場合は、「変更したファイル、変更内容、変更理由、注意点を最後にまとめてください」と依頼すると、コードレビューがかなり楽になります。

Gitを必ず活用する

AIエージェントに大きな権限を与える場合は、Gitで変更履歴を管理することをおすすめします。問題が発生した場合でも、変更前の状態に戻しやすくなります。

📥7. Zedのインストール方法・対応環境

環境 対応状況 利用方法
macOS 対応 公式サイトからダウンロードしてインストール
Windows 対応 公式インストーラーなどから導入
Linux 対応 公式のLinux向けインストール方法を利用
Web デスクトップ版が中心 ブラウザだけで利用するWeb版は現時点では主要な利用方法ではない
iPhone / iPad 公式ネイティブ版なし デスクトップ環境での利用が基本
Android 公式ネイティブ版なし デスクトップ環境での利用が基本
ブラウザ拡張 主要な利用方法ではない Zed本体をインストールして利用

Zedは現在、macOS、Windows、Linuxを主要な対応プラットフォームとしています。特にスマートフォン向けのモバイルコードエディターとして設計された製品ではありません。

そのため、外出先でiPhoneやAndroidから簡単にコードを修正したいという用途よりも、PCやMacを使って本格的にソフトウェアを開発する用途に適しています。

💰8. Zedの料金・価格

Zedのコードエディター自体は無料で利用できます。AI機能については、無料のPersonalプラン、個人向けのPro、チーム・企業向けのBusinessが用意されています。

プラン 料金 主な内容
Personal 無料 基本的なZedエディター、外部APIやエージェントなど
Pro $10 / 月 Zedのホスト型AIモデル、AI編集支援など
Business $30 / ユーザー / 月 企業向けAI管理、データガバナンス、組織管理など

AIの利用方法によっては、月額プランとは別にモデルの利用量に応じた費用が発生する場合があります。特にAIエージェントを頻繁に利用する場合は、プラン料金だけでなく、利用するモデルとトークン使用量も確認したほうがよいでしょう。

また、学生向けのプログラムも用意されています。対象となる学生は通常の個人利用とは異なる条件でZed Proを利用できる場合があります。

料金を見るときのポイント: 「Zedは月10ドル」とだけ考えるのではなく、Zed本体の料金とAIモデルの利用料金を分けて考えることが重要です。

👥9. Zedに向いている人

  • プログラマー: AIを使ってコード作成や修正を効率化したい人
  • Webエンジニア: React、Next.js、Node.jsなどを使う開発者
  • AIエンジニア: LLMやAIエージェントを組み込んだサービスを開発する人
  • 個人開発者: 一人でサービスを作りながらAIに実装を手伝わせたい人
  • 学生: プログラミングを学習しながらAIによるコード説明やデバッグ支援を利用したい人
  • スタートアップ: 少人数でAIを活用しながら開発速度を高めたいチーム
  • 企業: AI利用を管理しながら開発環境を統一したい組織

逆に、マーケティング、営業、事務、ライティング、画像制作などが主な仕事でコードを書かない人には、Zedを導入する理由はあまりありません。

🌍10. Zedの世界での利用状況

ZedはVS Codeのような長年の巨大な開発者エコシステムを持つ製品ではありませんが、AIコーディングの普及とともに開発者から注目されているエディターの一つです。

Zed IndustriesはZed 1.0の発表時に、数十万人規模の開発者が毎日Zedを利用してソフトウェアを出荷していると説明しています。

一方で、Zed単体について、国別のユーザー数、月間アクティブユーザー数、国別アクセス比率、年間ダウンロード数などを詳細に公開した公式統計は限られています。

そのため、「米国ユーザーが何%」「日本ユーザーが何万人」といった具体的な数字については、第三者サイトの推定値を公式データと混同しないことが重要です。

ZedはオープンソースプロジェクトとしてGitHub上でも開発が行われており、世界各地の開発者がコード、Issue、機能提案などを通じて参加できます。特にAIエージェント、ACP、ローカルモデルなどの開発者コミュニティとの相性が良い製品です。

利用規模について: Zedの公式発表から確認できる範囲では「数十万人規模の開発者が毎日利用」という情報があります。ただし、VS Codeなどと同じ規模のユーザー基盤があると考えるのは適切ではありません。

👍11. Zedのメリット

  • 高速で軽快: RustとGPUアクセラレーションを活用し、エディターのレスポンスを重視している。
  • AIエージェントとの統合が深い: コード生成だけでなく、ファイル編集や開発作業までAIに依頼できる。
  • AIの選択肢が広い: 複数のモデル、API、外部エージェントなどを組み合わせられる。
  • オープンソース: エディター本体の開発状況を確認しやすい。
  • 共同開発にも対応: AIと人間による共同作業の両方を意識した設計になっている。

👎12. Zedのデメリット

  • 初心者には少し難しい: AIモデル、API、エージェントなどの基本概念を理解する必要がある。
  • VS Codeほどの歴史はない: 長年蓄積されたVS Codeの拡張機能・設定資産と比べると選択肢は異なる。
  • AIを大量に使うと費用が増える: モデルや利用量によって追加費用を考える必要がある。
  • スマートフォンには向いていない: 現在はPC・Macを中心とした開発環境。

⚖️13. Zedと類似AIコーディングツールの比較

ツール 主な特徴 AI機能 料金の考え方 向いている用途
Zed 高速・オープンソース・AIネイティブ AI Agent、Edit Predictions、外部Agent連携 無料、Pro、Business。AI利用量による費用にも注意 AIを使った本格的なソフトウェア開発
Visual Studio Code 拡張性が高く、対応言語・ツールが非常に多い GitHub Copilotなど 本体無料。AIサービスは別料金の場合あり 幅広い開発、既存環境を重視する開発
Cursor AIコーディングを中心としたエディター Agent、コード生成、編集支援 サブスクリプション中心 AI中心のソフトウェア開発
Windsurf AIエージェント型の開発環境 Agentic Coding、コード生成など プラン・利用量に応じた料金 AIに開発作業を多く任せたい人
Claude Code ターミナル中心のAIコーディングエージェント コード分析、編集、コマンド実行 ClaudeプランまたはAPI利用料 ターミナル中心のAI開発

ZedとVS Codeの大きな違いは、設計思想です。VS Codeは長年にわたって拡張機能を中心に巨大な開発環境を形成してきました。一方、Zedは高速なネイティブエディターをベースに、AIエージェントを開発フローへ深く組み込む方向に進んでいます。

CursorとはAIコーディングという点で近い位置にありますが、Zedはオープンソース性や高速なネイティブUI、複数のAIエージェントとの連携を重視しています。

Claude Codeはさらに方向性が異なり、ターミナルを中心にAIへ実装作業を任せるツールです。Zedのエディター操作とClaude Codeのようなエージェントを組み合わせる使い方も考えられます。

🔍14. Zedを選ぶ前に確認したいポイント

Zedを選ぶかどうかで重要なのは、「AIが使えるか」だけではありません。現在使っている開発環境から移行する価値があるかを考えることが大切です。

  • 現在のエディターの動作速度に不満があるか
  • AIエージェントを日常的に使いたいか
  • 複数のAIモデルを使い分けたいか
  • VS Codeの拡張機能に強く依存していないか
  • オープンソースの開発環境を好むか
  • AIによるコード変更を自分でレビューできるか
  • AI利用に伴う従量課金を管理できるか

特に重要なのは、Zedを導入したからといって自動的に開発速度が上がるわけではないことです。AIに適切な指示を出し、変更内容を確認し、テストするという開発フローを作れる人ほどZedのメリットを活かしやすくなります。

📝15. Zedのまとめ・結論

Zedは、AIエージェントを本格的な開発フローに取り込みたいプログラマー向けの高速コードエディターです。

特に評価しやすいのは、AI機能の多さだけではありません。RustとGPUを利用した軽快な操作感、オープンソース、複数AIモデルへの対応、外部AIエージェントとの連携、リアルタイム共同編集など、AI時代の開発環境を最初から意識して設計されている点です。

一方、誰にでも必要なツールというわけではありません。文章作成やマーケティングなどが中心の人には向いておらず、プログラミングをしないユーザーが導入してもメリットは限定的です。

また、すでにVS Codeを使いこなし、豊富な拡張機能や既存の開発環境を構築している人は、すぐに完全移行する必要はありません。まずZedを無料で試し、普段のプロジェクトを開いて、編集速度、AIエージェント、拡張機能、Git操作などを実際に確認する方法が現実的です。

特に向いている人

  • AIエージェントを使った開発に興味がある人
  • 軽快なコードエディターを探している人
  • CursorやVS Codeとは違うAI開発環境を試したい人
  • Claude、Codex、Geminiなど複数のAIエージェントを使いたい人
  • 個人開発やスタートアップ開発でAIを積極的に活用したい人
  • オープンソースの開発環境を好む人

あまり向いていない人

  • コードを書かない一般ユーザー
  • 文章・画像・動画生成が主な目的の人
  • スマートフォンだけで開発したい人
  • VS Codeの拡張機能や設定環境を完全に維持したい人
  • AIエージェントを使う予定がない人

現時点のZedは、「AIがコードを書いてくれるから便利」というだけで選ぶ製品ではありません。高速なコードエディターとAIエージェントを一つの開発環境として使いたい人にこそ価値があるツールです。まず無料で触ってみて、自分の開発スタイルに合うかを確認するのが最も分かりやすいでしょう。

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